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マル君、長い間、家族で居てくれて有り難う

マル君、

今日まで長い間、家族で居てくれて有り難う。子は鎹(かすがい)と言うけど、マル君ほど家族の鎹になってくれたものはいない。疑う心も、隠し事も、濁ったものは何も無い。マル君、君こそが、家族のことを思っていてくれた。

命を引き取ったのはとても辛い。君の声も仕草も佇まいも何もないのは想像するだけでも本当に辛い。

身体に力が全く入らない。全てに関心が持てない。こういうのを放心状態と言うんだろう。

お母さんは、さっきからずっと何か手を動かす仕事をしている。手を止めれば、悲しみが噴出してくるからだろう。

今、何をしていても、マルがお母さんにまとわり付くことは無い。じっと、横になったまま。眠るように、すぐ其処の玄関に居る。

食事を始めてもテーブルに寄ってこない。



4月下旬(見舞い)、5月の連休(脳梗塞)、5月下旬(葬儀)、7月上旬(忌明け)と、福井への長旅4回は、想像以上に負担を強いていたのだろう。特に7月の初夏の日差しの中では、本当はものすごく辛かったのかもしれない。悪いことをしてしまった。



家の中では落ち着いていたのだから、家に帰るべきだったか。病院なんか行かなくても良かったかも。死ぬなら、家で、大好きなお母さんの傍で。夕方までずっと待っていたのに悪いことをしてしまった。そうか、連れて帰れば良かったか。車に乗せなければ良かったか。死ぬって分かっていたら。ずっとマルの傍にいてやりたかった。

お漏らしは、7日と8日の2日だけ。それも、夕方だけ。ずっと我慢してくれていたのね。



マルが居ると海外旅行も出来ないなんて言っていたが、マルの居ない旅行なんか詰まらない。今は、はっきりそのことが分かる。

マルのことを心配しながら、お出かけする。尻尾を振って迎えてくれるマルが居る。帰ってもマルの尻尾が無いなんて、悲しすぎる。寂しすぎる。

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