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親父様のことは何も知らないことに気づく



お袋が弱って先がおぼつかなくなってきていたころのこと。

親父から電話が入った。

孫の顔を見せろと言うのだ。結構強い調子だった。

お袋が会いたがっていたからに違いない。

狭い部屋に不釣り合いなベッドが置かれていた。もう布団の上げ下げもできない。

ベッドのお袋は喜んでくれた。

アルバムには孫の写真がいくつも張り付けてあった。

お袋が見ていた孫の顔は自分の顔だったかもしれない。



親父の資格

親父にはクレームする資格など何一つない。

只の馬鹿。無責任な親だ。



お袋様も親父様も今は鬼籍に入っている。心の声なら届くかな。

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