親父様のことは何も知らないことに気づく
お袋が弱って先がおぼつかなくなってきていたころのこと。
親父から電話が入った。
孫の顔を見せろと言うのだ。結構強い調子だった。
お袋が会いたがっていたからに違いない。
狭い部屋に不釣り合いなベッドが置かれていた。もう布団の上げ下げもできない。
ベッドのお袋は喜んでくれた。
アルバムには孫の写真がいくつも張り付けてあった。
お袋が見ていた孫の顔は自分の顔だったかもしれない。
※
親父の資格
親父にはクレームする資格など何一つない。
只の馬鹿。無責任な親だ。
※
お袋様も親父様も今は鬼籍に入っている。心の声なら届くかな。
※
墓参りの記憶の茄子の煮もの
写真は全く別物・イメージも違います。
茄子の入った煮もの
子供のころ。何処かの墓参りに連れられて行った。場所が思い出せない。どこからバスに乗ったかもわからない。
夏の太陽の下を、畑の道を歩いた記憶。
きっと墓参り。
墓参りの跡と思うが、家に上がって食事。昼食だったに違いない。
色々な野菜が入っていた。
子供のころは茄子は苦手で、美味しいと思ったことはなかったが、その時だけは、茄子がこんなにも美味しいものかと驚いた。
※
嫌いな茄子以外に何が入っていたか?すっかり忘れてしまった。
- 茄子
- 茄子とくればインゲン豆。
- 田舎では煮ものに打ち豆は普通だから打ち豆かな。
- きゅうり。これは怪しい。きゅうりは余り煮物にしないからだ。だけど色味の記憶をたどると、入っていたかもしれない。
- お揚げか豆腐か。両方か。
- ニンジンの色味の記憶はない。
- ごぼう。分からない。
- とまと。これはないだろう。煮物に入れるものではなかった。
- 大根とカブ。入っていても分からない。
- 葉物。なんか違っていそうだ。
※
お味噌汁を入れる器で出て来たので、最初は味噌汁かと思ったら、嫌いな茄子入りの煮ものだったのだけど。具だくさんの味噌汁と言われても通じるもの。
※
お袋様の手作り料理:大根の煮たの
検索すると色々並ぶが秘伝(?)のものは見当たらない。誰もあの味を知らない訳だ。おとましいね。
料理なんて言うと笑われそうだけど。体にしみ込んだ味は他のものでは替えようがない。
親父様の食事も一緒に思い出される。
大根の煮たの:
短冊状に切って、うち豆を入れて、油揚げも、短冊状だったと思う。基本はこれだけをお醤油味で煮る。
短冊と言って、やや千切りに近い細さ。
※
これに、ニンジンのやはり短冊に切ったものを入れても良い。
身欠き鰊が入っても良い。こうなるともう立派なご馳走。
※
家々で違う。ネットで見ると似たようなのは見当たらないから結構独自。
切り干し大根の煮ものと勘違いする向きもあるがまるで別物だ。
※
みんな死んでしまった
母の思い出に出てくる人はみんな死んでしまった。
母を思い出すと一緒に思い出す人がいる。その人たちは思い出そうとすると、もうみんな死んでしまっているだろう。
/
森本のおんちゃん。森本のおばちゃん。
吉田さん。全く顔も思い出せない。恥ずかしいことだ。年上の女の子がいた。心の優しい人だ。雪の降った後に模様を作って遊んでいたら、面白そうだと、近所の子供らがやってきて模様を壊して引き上げていく。それに気づいた彼女はごめんねと言ってくれた。
/
貧しい一角の思い出はまだまだ続きそうだ。
/
「白」が象徴するもの
白い花は、カーネーションなら母のいないこと。
ホワイトクリスマスなら雪のクリスマス。
ホワイトチョコなら北海道のお土産。
白タクはなら無許可営業。
白星なら勝利。
シロなら無罪。
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